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【開催主旨】
これまで「官」や「公」が担っていた公共施設の設立及び運営(経営)が、「民」へとシフトを移し始めている。しかし、市民の「知」や「美」といった人間としての精神的基盤を培い、創造性を育成するミュージアムは、経済効率のみの視点では、社会の負託に応えることが困難である。そこに、ミュージアムが新たなマーケットとして取り組む専門分野の開発が求められ、近年その領域が進展し、実用化が図られつつある。
そのミュージアム・マーケットにおける新たな取り組み分野こそが「オーディエンス・リサーチと市民とのコラボレーションの融合」である。
施設計画や展示(常設展・特展)の企画段階で、利用者である市民の声やニーズを計画や運営に反映させ、ミュージアムの存在や活動が、市民に受け入れられ、市民や地域とともに、ミュージアムが成長し、発展していく仕組みづくりのノウハウとスキルの獲得が喫緊の課題となっている。
今回の特別事業は、この分野の専門家であり、先進国アメリカの草分け的存在であるジェフ・ヘイワード博士(Jeff Hayward,Ph,D)とマデリン・エトキン氏(Madeline Etkin M.Ed)を招聘し、今まさに改革と改善が期待されているわが国のミュージアム界の課題解決及び振興に資することを目的とするものである。
【招聘講師・ジェフ・ヘイワード博士とマデリン・エトキン氏について】
両氏はミュージアムの設計や展覧会の企画段階の早い時期に、市場及び来館者調査を導入し、想定される利用者のニーズを把握した上で、それを設計や企画に反映させ、多くのプロジェクトを成功に導いてきた。独自に収集するデータと、多数の対面調査のサンプルを科学的に分析し、ミュージアムの設置、運営者に対して、利用者側の立場に立って発言し、市民と共に創造していく優れたミュージアムマネージメントシステムを確立している。
ジェフ・ヘイワード博士(Jeff Hayward,Ph,D)は1984年にピープル・プレイス・デザイン研究所(People,Places & Design Reserch/URL:http://www.ppdresearch.com)を設立し、その代表を務めている。ボストン美術館、スミソニアン・ホロコースト博物館、デンバー自然史博物館、ミューヨーク科学博物館、モントレー水族館、ミューヨーク・ブロンクス動物園など、来館者研究を実施した館は150を超え、その優れた成果によってアメリカのミュージアム界に知られている。博士のアシスタントであるマデリン・エトキン氏(Madeline Etkin M.Ed)は、ピープル・プレイス・デザイン研究所において、マネージャーとして、調査の立案、実施に従事している。また、マサチューセッツ大学の電気・コンピュータエンジニアリング学部の管理マネージャーでもある。
【本プロジェクトの実施日程及びプログラム】
1. 3月16日(日)山梨県立博物館での講演・ワークショップ
・講演テーマ: 「エヴァリュエーション・ツアー(通信簿ツアー)の意義と効果」
・講師:ジェフ・ヘイワード博士(Jeff Hayward,Ph,D)
・ワークショップ: 「利用者を交えた展示場におけるフォーラム」
・スケジュール
10:00~12:00 オリエンテーション・ワークショップ
・参加者の方々に「通信簿ツアー」を体験していただきます。
12:00~13:30 昼食
13:30~15:30 講演会(逐語通訳)
15:30~16:00 休憩
16:00~17:45 意見交換会
・「通信簿ツアー」結果発表 ビデオ上映
18:00~20:00 懇親会 (会費制3000円)
2. 3月18日(火)東京国立博物館での講演・シンポジウム等プログラム
・トータルテーマ:「利用者研究のすすめ―ミュージアム分析法の構築を目指して―」
・基調講演:ジェフ・ヘイワード博士(Jeff Hayward,Ph,D)
・パネルディスカッション:
司 会/三木美裕氏(カナダ国立博物館)
パネリスト/ジェフ・ヘイワード氏(Jeff Hayward,Ph,D)
井上洋一氏(東京国立博物館)
佐々木亨氏(北海道大学)
高橋 修氏(山梨県立博物館)
斎藤恵理氏(JMMA理事)
・パネリストの方々については交渉中であり、今後変更もあります。
・全体のまとめ/高安礼士氏(千葉県総合教育センター)
・スケジュール
13:00~13:30 受付
13:30~15:00 基調講演 ジェフ・ヘイワード博士
15:00~15:15 休憩
15:15~16:45 ディスカッション・質疑応答
16:45~17:00 まとめ
17:00~18:30 交流会