◆テーマ: 社会変動の中のミュージアム-人材育成-
◆開催趣旨: 2019年に京都で開催された国際博物館会議(ICOM)で、新たなミュージアムの定義が上程され、これからのミュージアムの在り方が大いに議論されている。また、わが国でも、ミュージアムを取り巻く課題に対応すべく、博物館法や博物館法施行規則への改正の動きがみられる。この動きは、新たな社会変動の中で、ミュージアムはどうあるべきか、その方向性を見出そうとする動きであるといえよう。
本学会でも、今までの大会でその方向性を示してきた。2021年度の大会でも、これから予想される社会変動と、社会変動に対応するためのミュージアムの課題などを、会員とのzoomを介した対話を通して深めていった。対話を通して、①社会変動に対応できるミュージアムの人材育成の重要性、②ポストコロナ時代の新たなミュージアムの可能性、に関する議論を深めることの重要性が共有できた。
コロナ渦のなかでのミュージアム活動を継続するために、新たな学芸業務活動への対応のほか、ミュージアム運営の多様化に伴い、ミュージアムに携わる職員も様々な雇用形態があり、その職責を果たすためにそれぞれの立場でのスキルアップの充実が急務である。
また、2020年8月に、日本学術会議史学委員会博物館・美術館等の組織運営に関する分科会「博物館法改正へ向けてのさらなる提言~2017年提言を踏まえて~」のなかで、「学芸員制度の改正による学芸員の区分の設定」「学芸員による独創的な研究を可能とする新制度設計」が提言されている。一方、学芸員養成課程を担う教職員による「全国大学博物館学講座協議会」(加盟大学173校)では、文化庁他ミュージアムに関連する学会などに、博物館法制度改正における学芸員資格制度のあり方に関する意見書を作成、公表している。
こうしたことから、博物館をめぐる人材育成は、大学の学芸員養成教育はもとより、博物館に勤務するスタッフ、さらには博物館の活動を支えるボランティアなど、博物館に関わるあらゆる人を対象に、育成方法の見直しが必要な時期を迎えているものといえる。
しかしながら、これまではこうした認識に対して、それぞれの立場での議論を深化する機会はあったものの、関係者が一堂に介して人材育成に関する議論を行う場は十分では無かったと考える。博物館に関わる人々が同じ目標感・課題意識を持ち、その実現・解決に向けた議論を傾ける場は、これまで限られていたと考える。しかも、ミュージアムは現場がとても大切でありながら、この2年あまりリモートによる議論が中心だったことを考えると、リモートだからできたこと、できることを含め、博物館をめぐる人材育成について、多様な切り口から、対面で語り合う機会が必要であると考える。
そこで、2022年度の大会では「社会変動に対応できるミュージアムの人材育成」をテーマとし、ミュージアムの現場職員の立場、管理者・設置者などの立場、大学における学芸員養成の立場、ミュージアムの現場職員の立場、管理者・設置者などの立場から、社会変動に対応できるミュージアムを支える人材育成に関する課題などを、高知みらい科学館において「対面・対話」を通して議論を深めていくことにする。
◆日 程:2022年6月3日(金)~6月5日(日)
◆会 場: オーテピア4階ホール(高知県高知市追手筋2-1-1)
※やむを得ない理由により来場できない方のみオンライン参加可
◆主 催:日本ミュージアム・マネージメント学会
◆共 催:高知みらい科学館
◆プログラム(予定):
【第1日目】 6月3日(金)エクスカーション
13:00 「高知県立高知城歴史博物館」正面入口前に集合
「高知県立高知城歴史博物館」「高知県立文学館」「高知みらい科学館」見学
参加者に当日事務局よりパスをお渡しします。各自見学(入館料無料)
※エクスカーションは感染症対策のため、団体での見学とせず、
各自で見学をお願いします
※高知みらい科学館のプラネタリウムは有料となります。
【第2日目】 6月4日(土)
13:00~13:45 総会
①2021年度事業報告
②2021年度決算
③2022年度事業計画案
④2022年度予算案
⑤学会賞・大堀哲賞受賞者報告 ほか
13:50~ 開会式
13:50~13:55 開会挨拶:水嶋英治・JMMA会長
13:55~14:05 来賓祝辞
高知市長 岡崎誠也様
こうちミュージアムネットワーク会長 筒井秀一様
14:05~14:10 会場館からのご挨拶: 髙橋信裕・高知みらい科学館館長
14:10~14:15 学会賞・大堀哲賞授賞式・挨拶
14:15~14:20 大会趣旨説明:江水是仁・大会実行委員長
14:20~14:45 基調講演「改正博物館法で何が変わるのか、課題は何か」
浜田弘明氏(桜美林大学教授)
14:45~14:55 休憩
14:55~15:55 シンポジウム<第1部>
①学芸員養成課程における人材育成の現状とその課題について」
井上由佳氏(明治大学専任准教授)
②「高知みらい科学館の新規開館プロセスにおける
人材確保と育成について」
小新貴士氏(高知市情報政策課課長)
③「科学館における科学コミュニケーション人材の育成」
岡田直樹氏(高知みらい科学館学芸員)
④「博物館等の連携による交流と人材育成」
筒井秀一(高知市立自由民権記念館館長)
コーディネーター:島絵里子(大阪市立自然史博物館外来研究員)
15:55〜16:15 休憩
16:15〜17:05 シンポジウム<第2部>
⑤会場からの質疑応答(40分)
⑥まとめ(10分)
18:00〜20:00 情報交換会(高知会場のみで実施)
「和餐 帯や勘助」(高知市帯屋町2-2-15)
【第3日目】 6月5日(日)
10:00~11:45 会員研究発表【午前の部6組】10分発表5分質疑応答

11:45~12:00 ポスターセッションインデックスプレゼンテーション
12:00~13:00 休憩
13:00〜13:50 ポスターセッション(5組、高知会場のみで実施)

14:00〜15:00 会員研究発表【午後の部4組】10分発表5分質疑応答

15:00~15:10 閉会
※今後の新型コロナウイルス感染状況次第では、開催方法を変更することがありますの
でご了承下さい
※主催者および発表者の都合により内容を変更することがありますのでご了承ください
◆参加費等:
会 員:1,000円(対面参加、オンライン参加ともに)
非会員:2,000円(対面参加、オンライン参加ともに、ただし学生は1,000円)
情報交換会費:6,000円
※こうちミュージアムネットワーク会員の方はJMMA会員と同額でご参加いただけます
◆参加お申込み:こちらのフォーム から または、
JMMA第27回大会参加申込書.docxより事務局までお申込み下さい
◆参加お申し込み後、5月30日(月)までに参加費をお振込みください。
※期限を過ぎますと確認できない可能性があり、ご参加いただけない場合もあります
のでご注意ください。
振込先:[銀 行] みずほ銀行 稲荷町支店 普通預金NO.1740890
「日本ミュージアム・マネージメント学会」
[郵便局] 口座番号00160-9-123703
「日本ミュージアム・マネージメント学会」
◆お申込み期限:2022年5月27日(金)
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